「クサギ」を現代社会で有効活用するには?

何のテーマでどのように進めましたか?
私たちが研究しているテーマは「クサギの飼料活用」です。クサギとは「臭木」とも書くように、茎や葉から強烈な臭気が発生する植物で、これを有効活用できないかと吉備中央町から依頼を受けて研究がスタートしました。ニワトリのエサにこのクサギを乾燥させて粉末状にしたものを混ぜて与える実験を行ったところ、クサギを混ぜた飼料はニワトリが好んでよく食べるうえに、卵の品質も向上するという実験結果が得られました。この取り組みは12月に行われた校内発表で1位を獲得し、その後神戸で行われた日本分子生物学会と、岡山の高校生探究フォーラムでも発表させていただきました。
進める上で困ったことは?
ニワトリにクサギを与える実験は放課後に行いましたが、各自の部活動に加えて農業高校なので放課後には実習当番もあり、また生徒会に入っているメンバーもいて、実験のための時間を確保するのが難しいときもありました。また、続けて同じ人がエサやりを担当すると、作業内容が全員にうまく伝わらないこともありました。
それをどう解決しましたか?
最初にエサやりの担当者を決めていましたが、行けないときは別のメンバーが代わるなど臨機応変に対応しました。その分、細かい情報をみんなで共有するためにLINEグループを使ったり、授業の合間の10分休憩で集まったりして、できるだけすべての情報を共有できるようにしていました。

活動を振り返ってよかったと思う点は?
研究テーマや実験内容は農業高校の学習内容に即したものですが、授業でまだ習っていないことも多かったので、自分たちで教科書を読んだり先生に聞いたりして勉強しました。授業以上のことが自分たちの体験を通して学べたことが、よかったことだと思います。また、学会では企業の研究員の方や大学の薬学部の先生とのつながりもできました。2年生になってもこのメンバーで、さらに研究と実験を重ねていきたいです。

