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若い人にも「かかりつけ医」を持ってほしい

岡山県立高梁高等学校
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(左から)2年 
阿部 彩花 さん、藤川 依織 さん、乘越 萌子 さん、戸田 ゆず優 さん

何のテーマでどのように進めましたか?

私たちのチームは「かかりつけ医を持つ若い人を増やそう」というテーマで探究活動をしました。クラスの枠組みを超えて興味のある分野や進路希望に合わせてチームを作りました。このチームができたのが1年次の1月頃で、それから多くのチームは2年次の10月にある成果発表会までが活動期間ですが、私たちは12月の探究フォーラム参加に向けて活動を続けました。インターネットや書籍で高梁市の医療課題について調べ学習を行ったほか、校内外でのアンケート調査や、高梁中央病院の院長へのインタビューを行うことで、多方面からかかりつけ医に対する認識や現状を知ることができました。

このテーマを選んだ理由は?

私たちは医療分野に興味を持って集まったチームですが、医療といっても範囲が広く、テーマを絞るのにかなり苦労しました。当初は市内の病院の情報をまとめたパンフレットを作ろうとしていましたが、それではただ調べてまとめただけになるので、何かもっと深められるテーマはないかと思い、さらにリサーチを進めました。そのなかで、国がかかりつけ医を持つことを推奨している一方で、高梁市の若い世代はかかりつけ医を持つ人の割合が少ないということがわかりました。そこで、市内の若い人にかかりつけ医を持つことを推奨する取り組みをすることにしました。

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進める上で大変だったことは?

一番大変だったことはテーマ決めです。4人で話し合ってもなかなかいい案が出ず、行き詰まってしまうこともありました。また、院長へのインタビューでは自分たちの想定と違う答えが出てきたことにも戸惑いました。

それをどう解決しましたか?

テーマ決めの話し合いで行き詰まったときは、後ろ向きな気持ちにならないよう、あえて積極的にコミュニケーションをとるようにみんなで意識していました。その何気ない会話から「かかりつけ医」というワードが出てきました。また、医師へのインタビューについても、想定外の答えから新たな気づきが得られたので、結果的によかったと思います。

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探究活動を進めていくポイントは?

まずは興味のあるテーマを選び、コミュニケーションと役割分担を意識して進めるといいと思います。また、ほかの人に頼るということも大切だと思います。先生や友人に意見を聞くことはもちろん、高梁高校では公民館の館長や地域おこし協力隊の方がアドバイザーとして探究の授業に入ってくれているのですが、そういった方にも意見を聞きながら進められたことがよかったです。大変ですし、行き詰まることもあると思いますが、あきらめなければ道は開けると思います。

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(取材日:2024年1月31日)