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4歳児に多様性を伝える絵本の制作

香川県立観音寺第一高等学校
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(左から)2年 
山口 悠二朗 さん、工藤 慎一朗 さん、前川 菜摘 さん、山下 千乃 さん、相馬 心菜 さん

探究活動のテーマは何ですか?

私たちは、4歳児が多様性について理解できる絵本の制作をテーマに活動しました。元々教育や心理学に興味があって集まったメンバーだったのですが、みんなで話し合うなかで幼児向けの絵本というキーワードが出ていて、そこからさらに絞り込んでいく過程でいいアイデアが浮かばず悩んでいました。そんなときに、1年生のときに多様な生き方を認め合う社会を作ろうと活動している「あしたプロジェクト」の講演を聞いたことを思い出し、多様性についての絵本をテーマにすることになりました。

どのように活動を進めましたか?

まず、幼児向けの絵本がどういうものなのか知るための調査を行いました。三豊市の図書館で貸し出しランキング上位50冊の絵本を教えてもらい、そのページ数と文字数を1冊ずつ調べたほか、あしたプロジェクトの方から教えていただいた多様性に関する絵本も読んで、その内容をまとめました。また、夏休みに保育実習体験があったので参加し、4歳児がどれくらいの成長段階でどれくらいの言葉が理解できるのか、実際に接して体感することができました。それから絵本のストーリーを考えて制作を始め、完成した絵本は地域のこども園で読み聞かせを行いました。

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役割分担はどのようにしましたか?

絵本の文字数を調べる人、あしたプロジェクトとやりとりする人など、作業ごとに分担しましたが、手伝えるところは担当以外でも手伝って進めました。絵本制作においては、まず1人1つずつストーリーを考えて持ち寄り、そのなかで基にする話を決めて、みんなでアイデアを出し合いながらブラッシュアップしていきました。絵は得意なメンバーが1人で担当したので、それ以外の人は絵本の内容についてこども園やあしたプロジェクトの人に意見をもらうなどして分担しました。

活動を振り返ってよかったと思う点は?

いちから絵本を作るというのは途方もない道のりに思えたし、調べることもたくさんあって、最初は正直面倒くさいと思っていました。でも実際に幼稚園児と触れ合ってみて、楽しかったというのが一番の感想です。みんなが興味のある分野でテーマを決めたのも、くじけずに活動が続けられた要因だと思います。また、部活が忙しくて放課後の作業になかなか参加できないメンバーもいたので、そこをお互いカバーしあって進められたのもよかったです。夏休みや冬休みなどの長期休暇も無駄にすることなく計画的に作業ができたので、後半になって放課後遅くまで残ることもなかったし、最終発表も納得のいく形でできました。

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(取材日:2024年3月12日)