外国にルーツを持つ子どもたちのためにできること

何のテーマでどのように進めましたか?
私たちは、外国にルーツを持つ子どもたちの日本における教育について調べました。インターネットで日本に住む外国人の人数や、国や自治体による支援の内容についてリサーチして仮説を立てる一方で、丸亀市の教育課や日本語教室を開催している団体などに訪問してインタビューを行いました。メンバーが最初に集まったのが9月、発表が12月とスケジュールがタイトだったので、主に外部へのインタビューをする人、資料作成やインターネットでのリサーチをする人と役割分担をして進めました。
どのように課題(テーマ)を見つけましたか?
当初は国際理解とか、大人も含めた日本で暮らす外国人に対する支援という広いテーマだったので、最初のミーティングで方向性を絞ろうという話になりました。そのとき、メンバーの1人が小中学生の頃に外国にルーツを持つ同級生と多く接してきたこと、言葉がわからないまま日本にきて日常生活や受験で悩んでいる姿を見て何かできることはないかと考えていたことがわかり、子どもへの支援に焦点を当てようということに決まりました。
どうやって情報を集めましたか?
とにかくたくさんの人に取材していろんな立場からの意見を聞きました。丸亀市の小中学校は外国ルーツの子どもたちが多く通っているので、まず丸亀市の教育課で市の制度などを聞きました。次にアイパル香川で働く外国人の方にもメンバー全員でインタビューをしました。その次は丸亀市のオアシスこくさい教室という団体に訪問して職員の方にお話を聞きました。また、探究とは関係なくメンバーが個人的に参加していたボランティア活動で、丸亀ふくしまみんなで我が家という支援団体の方と知り合い、そこで実施している日本語ひろばという活動を見学することができました。
進める上で大変だったことは?
まずはとにかく時間がなかったこと。チーム結成から発表まで3か月しかなかった上、その間に修学旅行や学校の試験、メンバーそれぞれの部活の大きな大会があったりして、全員で集まったのはほんの数回でした。また、外部の人にインタビューするためにメールや電話でアポイントをとるのも、はじめての経験で緊張もしたし時間もかかりました。インタビューで得た情報や当事者の方の意見を、どうわかりやすく時間内に収まるよう資料にまとめるかという点や、最後の結論をどうまとめるかという点も悩んだところです。

それをどう解決しましたか?
全員で集まる機会が少なかった分、役割分担をして責任をもって各自の作業を進めることに集中しました。また、時間がない上にインタビューとなると相手の都合も考慮しなくてはいけないので、思い立ったらすぐ行動することも大切だなと思いました。発表資料の結論については、ふわっと終わらせたくない気持ちはありましたが時間的に調べが足りなかった部分もあったので、みんなで話し合った結果、現在計画していることや今の時点でのアイデアをまとめるという形になりました。
探究活動を進めていくポイントは?
とにかくフィールドワークをすること。実際に現場に足を運んでいろんな人に話を聞いて多角的な視点で考えることが大切だと思います。そのための準備、事前のリサーチや質問内容を考えておくといったことも忘れずに。また、知ろうとしなければすぐ身近にあるヒントも見落としてしまうかもしれないので、常にアンテナを張っておくことも必要だと思います。もし機会があれば、ほかの学校や先輩の活動を見てみてください。自分たちのテーマとつながるものがあったり、問題の根本は同じだったりするものもあるので、いろんな気づきがあると思います。