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みんなが活動しやすいチームを作るために

岡山県立岡山御津高等学校
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(左から)3年 
永田 心優 さん、村多 夏夢 さん、加川 永 さん

探究活動のテーマについて教えてください。

学校周辺の御津地域の活性化をテーマにしています。
岡山御津高校の「総合的な探究の時間」では、先輩方が取り組んできた地域活性化のためのアイデアを引き継ぐチームが多いのですが、私たちのチームは自分たちでやりたいことを一から探して活動しています。
そのきっかけとなったアイデアは、高校の最寄り駅である金川駅をイルミネーションで明るくしようという案でした。
クラスの友人が、部活帰りの時間帯だと金川駅周辺が暗くて危ないという話をしていたのを思い出して、帰り道をイルミネーションで照らしたらきれいだし、道も明るくなるんじゃないかなと思って考えました。

――このアイデアで3人の意見は一旦まとまりましたが、このアイデアを考え直すことになったといいます。

実行するためのスケジュールを計画したときに、活動全体の発表のタイミングを考えると、実際にイルミネーションをするのは夏だという結論になりました。でも夏は日が長く帰宅時間はまだ明るいので、活動本来の目的がずれてしまうという課題がでてきました。

一度振出しに戻ってしまいましたが、3人は新たなアイデアの実行に向け動き始めています。

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実は、地域のお弁当屋さんから、使われていない広めのスペースがあるので、そこで何か展示会みたいなことをして活用できないかという話をいただいています。
現在は、この場所の活用アイデアを考えているところで、御津地区の活性化につながるような素敵な空間になればといいなと思います。

どのようにリサーチを進めていますか?

主にインターネットで調べることが多いですが、特にGoogleマップを活用しています。御津高校周辺の施設やお店の情報を調べて口コミなどを見ることで、この地域にどんなものがあってお客さんからどんな反応を得ているのかを分析しています。

チームの雰囲気づくりのために心掛けていることはありますか?

村多さん:
それぞれ役割分担をして作業を進めていったときに、自分が早く終わったらそれで終わりじゃなくて、他のメンバーの進み具合も確認して手伝うようにしています。1人だけに負担がかかってしまわないように、みんなで進められるようリーダーとして意識しています。

加川さん:
私は相手の考えを否定しないことですね。否定されたら意見を言ってくれた相手が落ち込んじゃうと思うので。否定せず、相手のことを尊重しながらも、自分の意見もしっかり言えるように心がけています。

永田さん:
チームメンバーを1人もおいていかないということですね。アイデアを出して3人のうち2人が盛り上がって、これでいいじゃん!っていう雰囲気になっていても、それで決めてしまわずに、もう1人にもどう思う?と聞いています。他にも案を出してみようって一旦間を置くことで、まだ意見を出してもいいんだなっていう空気感を作るようにしています。

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これからの目標は!

(チームとして)
適当にやるんじゃなくて、ちゃんとアイデアを練って、悔いのないように最後まで完成させることです。御津地域のいいところを知ってもらうために、ただ地域を回っただけじゃわからないようなことを自分たちが調べて紹介できたらと思っています。

(個人として)
村多さん:
アイデアを出して3人の意見が違ったときに、リーダーとして全員が賛成できる案に持っていけるようにするのは難しいことですが、自分1人の力じゃなくて、2人とも力を合わせて、楽しくやっていけたらと思っています。

加川さん:
昔から自分の考えを言葉にして伝えることが苦手で。だからこのメンバーに助けてもらいながら、ちょっとでも自分の意見をしっかり言えるように頑張りたいです。

永田さん:
私は自分の意見を言う時に、言葉足らずだったりするときがあるので、自分の考えをわかりやすく言葉にできるように心がけたいです。あと、自分の中でこの案がいいなと思っていても、2人と意見が合わないんじゃないかと思って言わないままにしてしまうこともあるので、そういうことを無くして、みんなでいいアイデアを出せるようにしたいと思います。

(取材日:2024年5月21日)