笠岡の交通を便利に!ライドシェア導入に向けて

探究活動のテーマについて教えてください。
笠岡市に人を呼び込むためにはどうしたらいいか、というところからまちの課題を考えました。そこで挙がったのが、交通の便の悪さです。
まずは、自分たちが困った実体験や友人の話を共有するところから始めました。
電車通学をしていて、早く授業が終わった日は昼に帰れますが、次の電車まで40分待ちということもよくあって不便さを日常的に感じています。バスも1時間に1本程度しかないので、乗り逃したらとっても困ります。
あとは、いろんなお店が集まっている国道2号線に出るためのアクセス手段も車しかないうえ、タクシーの台数も少ないので不便に感じています。
そこで、「ライドシェア」を笠岡に導入してみたらどうだろうというアイデアが出ました。
ライドシェアは、一般のドライバーが自家用車を使い、有料で乗客を運ぶシステムで、東京都など一部の地域ではすでに導入されています。
どのように進めていますか?
まずは、ライドシェアとはどんなものなのか、実際に導入されている自治体ではどんな反応が出ているのか、法律上の問題はあるのか、など徹底的に情報収集をしました。
新聞やテレビのニュースはもちろん、実際に使用した人の感想を得るためにSNSなども活用して、ハッシュタグで検索をかけるなど、工夫して情報を集めました。

―集めた情報をもとに、笠岡のまちにあてはめて考える
SNSで集めた反対意見のなかに、「タクシー会社の人が困る」という意見があったので、実際に笠岡のタクシー会社の人に話を聞きに行きました。
すると、新たに「タクシー運転手の人手不足」が大きな課題となっていることがわかりました。
コロナの影響で人を減らした影響が今も続いていて、タクシーの台数はあっても運転手がいないため、半分程度しかタクシーを動かすことができていない現状を知りました。
タクシー会社の方に、「今、笠岡にライドシェアは必要ですか?」という質問もぶつけてみたんですけど、「今は必要じゃないかな」と言われたので、笠岡の交通の便を良くするためにライドシェア以外の方法を模索する必要があると感じています。
そもそも、ライドシェアをやるにあたって、タクシー会社とどう差別化するかというところも難しくて悩んでいるところだったので、この取り組みの明確な目標やターゲティングなどまだまだ考えなければいけないことがたくさんあると感じています。
チームで進めていくうえで気を付けていることはありますか?
もともと仲の良いメンバーが集まっているチームではあるんですけど、役割分担はきちっとして、情報を集めていくなかで、誰がどこを調べて何を作るかなど、効率よく作業が進められるようにしています。

どんなことを学びましたか?
川上さん:
タクシーを使ったことはなかったんですけど、普段電車を使う時に駅に停まっているタクシーを確認するようになって、今日はいないんだ、今日は複数いるな、とか気づく観察力が身についたように思います。
亀岡さん:
もともとライドシェアについてそこまで詳しくなかったんですけど、とりあえず情報を調べてやってみる…といったようにとりあえずやってみるところから始めたんですけど、調べていくうえで興味が深まって積極的に調べるようになったり、メンバーと協力しながら計画的に進めていったりする力が身につきました。
淺野さん:
社会人になって会社に入ってから取り組むような、ターゲティングだったりポジショニングだったりビジネスプランを考えたりというのを高校生で実践できるというのは貴重な経験だと思いますが、なかなか難しくて、そう簡単に進んでいくものじゃないんだなというのを実感しました。
西本さん:
ライドシェアについてほとんど知らなかったのですが、みんなで調べたり意見交換をしたりしていくうちに知識が深まって、いろんな問題と結びつけて考えられるようにもなりました。
これからの目標は!
ライドシェアについてたくさん調べているので、ライドシェアを実現させることができるのが一番ですけど、最終的なゴールとしては、笠岡の交通の便を発達させるということなので、ライドシェアという形でなくても笠岡の交通の便を良くするプランを実現することが出来たらいいなと思っています。