千両なすラーメンで岡山のまちを活性化!

探究活動のテーマについて教えてください。
私たちは、岡山県産の千両なすをPRし、観光客を誘致することを目標に活動しています。
チームメンバーの1人の実家が千両なすの農家ということもあり、私たちにとっては身近な存在でしたが、岡山県の特産品が「千両なす」だと知っている人は意外と少ないということがアンケートを通してわかったので、その課題を解決したいと思い、活動を始めました。
どのように取り組んでいますか?
現在は3年生の4人のメンバーを中心に、有志で取り組んでいます。
はじめは、2年生の「総合的な探究の時間」で千両なすを広めるための活動や解決策を考えて発表することが目標でした。
千両なすやラーメンについて、味や好みについてアンケートを実施したり、なすの調理法を探ってみたりして、アイデアをまとめていきました。
2年生の終わりごろ、岡山大学主催のイベントでプレゼンをした時に最優秀賞をいただくことができたのと、参加者の方から、「実際に販売してみたらいいんじゃない?」というご意見をいただいたことで、発表で終わりではなく、たくさんの人に食べてもらうことで千両なすを知ってもらいたいという気持ちが湧いてきました。
3年生になってからは、チームメンバー以外にも十数人の生徒に協力してもらい、試食会など試行錯誤を重ね、奉還町商店街の一角でイベント販売できるまでになりました。

実際に商店街で販売するまでの道のりを教えてください。
プレゼンが目標だったときとは違い、販売に向けてはより詳細にラーメンのイメージを膨らませる必要があったので苦戦しました。
お客さんにお金をいただくとなると、味にはもちろん妥協できないので、なすの調理方法や、スープの味にもこだわりました。なすとラーメンの味が調和するように、なすを天ぷらにしてみたり、素揚げにしてみたり、飾り切りにしてみたり、なすギョーザにも挑戦してみたり…といろいろな活用法を試しました。
あとは、赤字にならないように販売価格や量の調整などにも気を付けました。
活動を進めるうえで難しいことはありますか?
イベントの当日は、実際にやってみないとわからないことも多く、難しさを感じました。
事前に準備ができたと思っていましたが、まだまだ詰めが甘く、予想していなかったことがたくさん起こりました。ラーメンの要である麺の茹で加減が難しく、まだかたい状態で提供してしまい、お客さんから指摘を受けたこともありました。
けれど、当日メンバーと協力し合いながら臨機応変に進めていった結果、午前と午後の両方に来てくださったお客さんから、「午後の方がおいしくなっているね」というお言葉をいただき、うれしかったです。

探究の活動を通して、身についたことや学んだことを教えてください。
富田さん:
お客さんにお金をもらって販売するので、1つひとつの作業を丁寧に取り組む必要があると学びました。実際にやってみたからこそわかることも多く、責任をもって取り組むことの大切さを身をもって学びました。
島﨑さん:
販売当日は主に厨房で作業をしていたのですが、さまざまな工程があるラーメンをメンバーと協力して作っていくうえで、報・連・相の重要性と指示を出すときの伝え方を学びました。社会に出たときに活かせるスキルを身につけることができたと思っています。
平田さん:
販売の準備中のトラブルでメンバーに助けてもらったことで、いつも1人で抱え込みがちになっていたことに気づきました。人に頼ること、頼られるような人になることの大切さを学びました。
宮澤さん:
主にこのチームのリーダーとして活動していたのですが、販売に向けた準備や後処理を1人で抱え込んでしまうことも多く、メンバーに迷惑をかけてしまったことがありました。1人で進めず、メンバーに頼れるところは頼りながら、役割分担をして進めていけたらよかったと学びました。

これからの目標を教えてください。
この探究活動で身につけた報・連・相やメンバーと協力することは、これから大学に進んだり就職したりした時に必ず役立つと思うので、将来またやりたいことができたときに自分から進んで進めていけるよう、今回の反省点も踏まえながら、積極的に行動していきたいと思います。
