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生態に影響を与える特定外来生物「ウシガエル」を有効に活用したい

香川県立高松商業高等学校
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(上段左から)
田中 壮汰 さん、長谷川 大輝 さん、田村 洸樹 さん、ペリー 丈勇 さん
(下段左から)
髙橋 蒼生 さん、石井 瑛大 さん、片岡 涼 さん

何のテーマでどのように進めましたか?

テーマは特定外来生物であるウシガエルの有効活用で、ウシガエルの皮を使って何か作れないかと検討しています。メンバー7人のうち3人は元々生き物が好きでよく釣りなどに出掛けていて、そのうちの1人がこのテーマを発案しました。そこに興味を持ったクラスメートが加わったんですが、それぞれ部活などで忙しく全員が集まれる時間がほとんどなかったので、役割分担をしながら進めました。部活が終わった遅い時間でもできる作業や、体力が必要な作業など、それぞれが得意なことなどを生かして役割分担しています。

このテーマを選んだ理由は?

とにかく生き物が好きなので、総合探究の授業でも絶対生き物に関することをやりたいと思っていました。以前から池に釣りに行ってはウシガエルや蛇、アリゲーターガーなどをよく目にしていて、特定外来生物についても知識はあったので、ウシガエルの有効活用をテーマに決めました。加えて、語学研修でアメリカに行ったときにホストファミリーと一緒にウシガエルを食べ、その味に感動したという経験が自分自身の興味をより一層深めました。このテーマで「かがわSDGs甲子園」に出場したいと思っています。

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進める上で大変だったことは?

有効活用する方法としてウシガエルを食べるというのはとても手軽な方法だし、実際とてもおいしいので、最初はこのおいしさをみんなに知ってほしいと考えていました。でもやはり日本人には抵抗があると感じたので、食べる以外の活用方法を検討したんですが、それを考え出すのが大変でした。そんなとき、以前ウシガエルを触ったときに皮がとても丈夫だったのを思い出して、皮を使うことを思いつきました。また、自分なりに調べた結果、ウシガエルの皮には防火作用があるのではないかと考えているので、ランプシェードを作るというアイデアが有力な候補になっています。

役割分担はどのようにしましたか?

テーマを発案した生徒が中心になって全体の進行を決め、それに従ってメンバーそれぞれが自分のできることをやっています。たとえば、山の上の方にある池に捕獲用の罠を仕掛けているんですが、そこまで道具を運ぶというような力仕事が必要なときに活躍するメンバーもいれば、部活が終わってから池に罠の様子を見に行くメンバーもいます。また、特定外来生物は法律で扱い方が決まっているので、法学部を目指しているメンバーがそういったことを調べてくれたりもしています。メンバーのなかには生き物が好きな人もいれば苦手な人もいて、それぞれ自分の興味関心や進路のことに結び付けて主体的に関わっています。

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探究活動を進めていくポイントは?

やっぱりまずは興味のある分野でテーマを設定することだと思います。このチームは好きなことでテーマを見つけられたので、少しでも時間があればそのことを考えているし、いろいろ調べたり実験したりするのも楽しみながら取り組めています。加えて、比較的大人数のチームになったことも、部活などで忙しいなかでもみんなで役割分担をしてスムーズに進められている要因だと思います。

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(取材日:2024年9月26日)