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子どもたちの創造性を育む遊び場を作りたい

香川県立高松東高等学校
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尾﨑 暖花 さん、山津 広大 さん、十河 弥芙衣 さん、岡田 若渚 さん、坂川 澪 さん

探究活動のテーマについて教えてください。

私たちの探究テーマは保育です。保育に興味を持つ生徒26人からなる保育探究グループのなかで、子どもの新しい遊び場を提供するための社会システムや、創造性を育てる教材の活用などいくつかの切り口から探究を深めていきました。活動内容やいろいろなコンテスト、発表に合わせて流動的にチーム編成を変えながら1年間取り組みました。

どのように活動を進めましたか?

子どもの遊び場として休館日の美術館を開放するというアイデアをもとに、実現に向けてチームメンバーで企画を練り上げました。同級生やメンバーの両親に保育士をしている方がいたので、その同僚の方にアンケート調査を協力してもらいました。また、実際に美術館の方にもヒアリングをし、自分たちのアイデアにニーズがあるのか、それが実現可能かどうかをリサーチしました。発表資料作成の際は、Canvaというアプリがとても役立ちました。おしゃれで見やすいテンプレートがたくさんあるほか、スマホ・タブレットでも使えて共同編集ができるのが便利で、録音もできるので動画で応募するコンテストのときに役立ちました。

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学外の企業や団体との連携について教えてください。

高松短期大学保育学科と連携し、2024年11月に行われた大学祭に向けて子どもの遊び場を企画し、私たち高校生だけで2つのブース運営を行いました。また、高松東高校の探究活動に関わっていただいている企業の方やビジネスコンテストのサポーターになっている広告会社の方にも、ヒアリングやインターネットサーベイ等でご協力いただき、自分たちのアイデアへのアドバイスやアイデアを練るために必要な情報を収集することができました。

進める上で大変だったことは?

子どもの創造性を育てる「ミステリーボックス」という先輩が提案した教材を近隣の小学生に使ってもらうワークショップを開催したのですが、コンテストや大学祭の準備が重なっている時期に、ミステリーボックスを手づくりしなくてはならず、短期間に3人で50個を手づくりしたのが大変でした。コンテスト前はとにかく時間がなくて、計画を立てて早め早めに行動することが大切だなと痛感しました。コンテストの際も、大勢の人の前で発表するのはとても緊張しましたが、事前に原稿を作って、身振り手振りを交えて話す練習を何度もして本番に臨みました。発表はなんとかクリアできたのですが、質疑応答がうまくいかず、想定していない質問が来たときに頭が真っ白になってしまったことが心残りです。

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探究活動を進めるポイントは?

自分たちだけで考え続けるのではなく、積極的に外部の人ともかかわりを持って、いろんな人の視点からアドバイスをもらうことが大切だと思います。「質より量」の考えで、一つのことにこだわって突き詰めるよりもたくさんの意見や情報を得た中から取捨選択していくと、筋の通ったものができるのではないかなと感じました。私たちは、探究活動を通して「何事も探究する姿勢が大切」だと思っています。そして、発表に向け、先輩のコンテスト動画を見たり話す練習をしたりしてしっかり準備すること。本番では、手元のメモに視線を落とさず、正面を見て笑顔で情熱をもって発表してください!

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(取材日:2025年5月23日)