2015年入社
手嶋 真理子
出身地:愛媛県
~経営管理ユニット防災チーム「あんぜんぽけっと」~
3人が所属するKSBの経営管理ユニットでは、社内の「健康」と「防災」について考えるプロジェクトチームを、2024年度の開局55周年を機に発足させました。各チームで、ハード面(制度)と、ソフト面(啓蒙企画等)の両面からアイデアを出し、施策の検討・実施を行っています。
普段の仕事内容と、防災チームへ加わった思いを教えてください。
手嶋高松本社で経理を担当して約7年になります。経営管理ユニットは、いざとなれば災害対策本部として動く人たちが多い部署です。報道の業務などで、現場に出る人たちから助けも求められるし、期待もされると思うんですけど、災害時に本当に無事に出社できるのか、出社できたとして何もできることがないのではないかと、自分自身が不安でもありました。そこで、防災をテーマに、自分たちなりにできることを考えたいと案を出し、今に至っています。
牧野私も高松本社で経理業務をしています。会社に災害対策マニュアルはありますが、いざ災害に遭遇すると、おそらくパニックになって動けないと思います。でも、例えばグループチャットでの情報発信だったりコラムだったり、防災を普段から身近に感じてもらえるような何かが社内にあると、ちょっと落ち着くことができるのかなと…。そんな安心感を得られるように、防災チームでアイデアを出したいと思いました。
守屋私は岡山本社で経理業務に加えて、岡山本社ビルであるKSB会館の管理業務をしています。現在の災害対策マニュアルを作った時にも、岡山が関係する箇所に携わりました。KSB会館には社員だけではなく、外部のテナントや来館者もいらっしゃるので、防災も岡山本社としてだけではなく、建物全体で考えるようにしています。
防災チームの具体的な取り組みや狙いを教えてください。
手嶋「みんなの自助・共助力をアップする」という軸と、「会社としてのマニュアルを、より現実に即した、より機能的なものにバージョンアップする」という2軸で活動しています。2024年度は、1軸目の自助・共助力アップの一環として、香川県防災センターへ社員が訪問学習するイベントを開催したり、避難訓練の際に備蓄品の公開を行ったりしました。
この黄色いボトルは、防災センターのイベントで参加者に配ったもので、懐中電灯や圧縮タオルなど避難時の必需品がはいっています。自宅や車の中などの空きスペースに保管できるサイズなので気軽に持てる防災グッズですね。
牧野備蓄品の公開をしたときに、自分自身も「思っているよりも簡単に作れるんだ」とか「意外と備蓄品っておいしいんだ」ということに気づいたし、皆さんから「やっぱり(自宅でも)買っておいた方がいいね」という感想が多かったので、やって良かったなと思いました。参加してくれた人が、そういうふうに考えてくださったこと自体が今回の試みの成果だったと感じています。
手嶋チームとしての大きな目的はマニュアルのバージョンアップですが、そのマニュアルは使ってもらってこそのものだと思います。そしてそれを支えるものとして、参加型のイベントなど、みんなが受け取りやすいような形で継続的に啓蒙し続けることで、意識が高まっていくのではないかと考えています。そうすることで、マニュアルの在り方についてもみんなが意見を出してくれるようになり、協力してくれる人が増えたら理想ですね。
守屋そもそも私たちのチームは「あんぜんぽけっと」という名前なのですが、これも防災が少し固い言葉だから、それを柔らかくしたいという意図でつけています。
個人として、そしてチームとして大切にしたいことを教えてください。
手嶋私自身は、実際の災害現場に行くという仕事は、少し怖いです。でも実際に災害が起こったら、いろいろな人が集まって仕事をしないといけない。だから、防災にもいろいろな人の、いろいろなアプローチがあっていいと思っています。私としては「何をやっているんだろう、この人?」と仮に思われたとしても、小さなことや、楽しく学べる防災など、そういうことを息長く、じわじわとやっていきたいと思っています。
牧野そうですね、私も手嶋さんの思いと近いです。準備をしていても、災害発生時にそれがうまく生かせるか、的確に行動に移せるかというと難しいと思います。そういう意味で、本当に少しずつ少しずつ、気軽に触れられる情報を小出しに発信していって、 「いつ災害が起きても大丈夫」とまではいかなくても、ちょっとした知識があることで安心感につながるといいなと思うので、やっぱり私も持続させることが大事だなって。
守屋私は岡山にいて、視点が違うところがあると思っているので、高松本社で積み重ねた知見をうまく岡山でも共有していく役割なのかなと考えています。例えば備蓄品の公開は、高松本社を参考にして岡山本社でも実施できそうだなと。また、さきほど「参加型」という言葉が出てきましたが、それを聞いて、東京支社や大阪支社では何ができるのだろうかということを、考えるきっかけにもなりました。他の部署が防災についてどのようなことを考えているのかも、もっと知りたいと思っています。
手嶋KSBグループは、地域に情報を伝えていく役割を担っています。そのなかで、自分たちの発見したことや小さな取り組みが、やがて会社全体に広がっていって、それがいろんな形で地域にも広がっていくといいなと思いますし、逆に地域の方から入ってきた情報が、また社内のアップデートにもつながるというような、そういう「会社と地域がつながる循環」みたいなことが、防災を通じてできればいいなと思います。