よいことカイギ 「地域貢献」

「よいことカイギ」始まる。

2022年5月21日(土)、KSB瀬戸内海放送の高松本社(香川県高松市上之町)で「第1回よいことカイギ」が開催されました。

「よいことカイギ」は、岡山・香川の「新しいことに取り組む企業」「将来を担うリーダーや若者」が集まり、対話を通じて地域をよりよくする、面白くする活動です。
人と人がつながり、地域を、瀬戸内を、そして日本を元気にしてくれる「ちから」が生まれる場になっていきたいと考えています。

今回のテーマは「地域貢献」。

第1部では、本業を通して地域貢献を実践する地域企業の経営者からインプットをちょうだいします。
第2部では、参加者と登壇者が一緒になって本音で対話するグループワークを行います。
第3部では、去年移転したKSB瀬戸内海放送新社屋の中庭や食堂を開放し、ティーパーティー形式で、グループワークで話せなかった方や、もっと話したい方と交流を深めていただきます。

13時:いよいよ開場!

続々と参加者の皆さまが来場

今回は、企業の方々に加え、授業の中で地域貢献について積極的に取り組む高松西高校、高松北高校の生徒の皆さまにもご参加いただきました。

開会あいさつの時間までアイスブレーク

13時30分
Park KSB代表 加藤 宏一郎から開会のごあいさつとアイスブレークから始まりました。

あいさつでは、普段何気なく自分がやっている「よいこと」、それを「地域貢献」につなげて考えてみたり、自身の人生の目標を見つける機会にしたりするなど、更なる「よいこと」に発展させる「気付き」を持ち帰ってもらいたいという開催趣旨を参加者にお伝えしました。

Park KSB代表 加藤 宏一郎 開会のあいさつ

13時40分:「ものづくりと地域貢献」
株式会社サンテック 代表取締役社長 青木 大海さん

青木社長はプレゼンテーションを以下の5つのテーマで構成され、時折、参加者に問いかけながら親しみやすい雰囲気でお話しいただきました。

  1. 二つの教えとアオキヒロミ
  2. サンテックの自己紹介
  3. 社会貢献している製作物
  4. 地域貢献~グローカルマインド~
  5. 世界から香川へ、香川から世界へ
    世界のSUNTECH Familyとの出会い
    ~内なる国際化~
会場で配布された、株式会社サンテックの企業案内

冒頭では、青木さんが大切にされている「世界市民」と「飲水思源」という「二つの教え」をご紹介いただきました。「世界市民」とは、世界のいろいろな国の人たちに支えられ、生かされているということ、「飲水思源(水を飲みて源を思う)」とは、中国の故事に由来し、他人から受けた恩を忘れてはいけないということ。これらを高校生の参加者にも分かりやすくお話しいただき、人と人が感謝の気持ちでつながって社会が動いていることを教えていただきました。

青木さんが2013年社長に就任された際に掲げられたモットー「従業員第一、顧客第二主義『全ては家族のために』」は、「社員が満足・幸福を得られていないと、お客様に真のサービスを提供することは難しい」「自分は、何のために仕事をしているのかを常に意識をする」という思いから生まれており、家族と社員、社員とお客様がつながって企業の活動が形作られていることが伝わってきました。その後の事業紹介や、地域を元気にする取り組みのご紹介を通じて、上記の考え方を何度も感じることができるインプットをちょうだいしました。

今回のテーマ「ものづくりと地域貢献」に関して、青木社長が参加者の方々に発信されたキーメッセージは、「地域貢献とは、ここにいる一人一人がその地域で最も輝くこと。一人一人がきらびやかになってその場をちゃんと生きることである」と締めくくられました。「私は(青木社長は)、たまたまそれが「ものづくり」であっただけのこと」と。

「サンテックキッズクラブ」「ホタルも住める町づくり」など、地域をより良くするたくさんの活動を当日はご紹介いただきました。取り組みのすべてに一貫して感じられる株式会社サンテックの組織風土の奥にあるシンプルな思いを知ることができた第一部となりました。

14時10分:「よいこと」は「企業活動」の延長線上に
Park KSB代表 加藤 宏一郎

第二部では、企業がビジネスを通じて価値を創造しているということをParkKSB代表、加藤宏一郎からインプットさせていただきました。

第一部のインプットの中に、「世界市民」と「飲水思源」というキーワードがありましたが、この「感謝(恩)」のつながりを、企業経営の視点で捉え直し、価値の創造や顧客満足というテーマでの内容となっています。

(以下、インプットの抜粋)

■企業の価値創造とは?

  • ビジネスにおいて、企業は、まず投資家からお金を集めて、上げた収益を後に配当金として返却しなければなりません。そのお金で、機械を買ったり、社屋を建てたり、社員を雇ったり、仕入れをしたり、商品ができたら店まで配送したり、商品を知ってもらうためにコマーシャルをしたり。企業はいろいろな費用をかけて商品を作り出しています。
  • これら、お客様に商品やサービスが届くまでにかかった一切合切の費用を全て足し、分かりやすく単位換算したものを「CTD(Cost to Deliver)」といいます。
  • 一方、お客様が商品を買ったりサービスを受けたりするときに、お客様の中で支払ってもいいと思える仮想上の金額が「WTP(Willingness to Pay)」といいます。
  • ビジネスは、お客様のWTP(お客さまが喜んで買ってくれるギリギリの価格)が、企業が提供するCTD(お客様に商品やサービスが届くまでにかかった一切合切の費用を1単位に割ったもの)よりも多ければ成り立ちます。
  • WTPとCTDの差というのは、その企業が存在して、事業活動をし、コストをかけて作ったものが、お客さまが喜んで買ってくれるギリギリの価格よりも安いので、売れるということを表します。また、ビジネスの指標である価格というのは、WTPとCTDの間で決まり、WTPから価格を引いたものが、お客様の獲得された価値(顧客満足)、値段からCTD引いたものが企業の得る利益です。

■その会社や人にしか作り出せない価値

  • その会社や人でしか作り出せない価値(=UNIQUE VALUE CREATION)というものがあります。
    その組織・企業のサービスや商品が存在していることによって、組織・企業が新しくサービスや商品を売り出すときに、かかった費用よりもお客様が喜んで買ってくれる値段が高かったとき、企業は社会に対して価値を創造します。
  • しかし、その組織・企業が存在しなかったならば、その組織・企業のサービスや商品が存在しないので、本来作れるはずの価値が作れない。
    例えば、高松から東京までの航空便というのは、飛行会社が用意していたサービスであり、もしそのサービス自体がなければ、現在のようにお客様がいたとしても利用できず、利益も生まれないということだといいます。
  • つまり、UNIQUE VALUE CREATION(ユニークな価値の創造)とはその組織/商品・サービスが存在しなかったならば、ポテンシャル(可能性)やビジネスチャンスはあるのに、この世の中で実現や存在しなかったであろう価値の創造です。
  • もし今から新しいビジネスを始めようとし
    「UNIQUE VALUE CREATION」を作り出そうとしているベンチャー企業の人がいたとしたら、世の中を観察し、お客様に困りごとを聞くということを最初にするべきです。もしくは自分自身をサンプルにして、困りごとではないが、こんなのが欲しい、あったらいいなという願望をまず知ることをすべきです。

■ビジョンを持つことの大切さ

  • あらゆる活動には目標(=ゴール)と、その目標の10年後30年後など先を見据え、なりたいイメージを描いた「ビジョン」が必要です、と同時に、現状を知る必要があります。
  • 現状を知るためには、なるべく今うまくいっていることを見つめてから、うまくいってないこと(=プロブレム)を考えた方が、自分の置かれている現状や問題点に正直に向き合いやすいといいます。
  • 上手くいっている企業は、問題点を、経営を前進させるためのツールとして使っています。

14時50分:今回カイギの目玉である、登壇者と参加者による対話「本音のフィードバック」がいよいよ開始!

自己紹介ののち、各自が先ほどの講演内容を踏まえながら、「うまくいっていること」と「うまくいっていないこと」などを発表。さまざまな立場、年齢の方々が混ざり合い、お互いの意見を交換。

今回の登壇者、青木社長とグループワークする様子
年齢や立場を越えた熱い交流が繰り広げられました
グループ内での発言が増えて、どんどん積極的になってゆく参加者の様子

会場では、参加した高校生が学校で悩んでいる人間関係のお話を、企業の方々が相談にのっていました。親とのコミュニケーションがうまくいっていないという高校生の悩みに対しては、登壇者の青木社長が「グローバルの視線で見ると「親と一緒に暮らしたくても暮らせない子どもがたくさんいる」などのアドバイスを示唆するなど、社会人と高校生の立場を越えた風景がしばしば見受けられました。

15時半:交流会(ティーパーティー)※自由参加

白熱したグループワークの後は、おいしいお菓子とお茶をご用意し交流会(ティーパーティー)を開催。真剣な空気から一転、和やかな雰囲気の中で「第1回よいことカイギ」は無事終了しました。

交流会を盛り上げる豪華なピアノの生演奏
アットホームな会場の雰囲気

交流会(ティーパーティー)ではSDGs(食品ロス)をテーマに香川県産のアスパラガスを使った3種類のお菓子をご用意。このお菓子は、アスパラガスの安価で取引されたり廃棄されたりする部分を使っていて、職人の技術で付加価値の高い商品に生まれ変わりました。

左上から時計回りに、アスパラティラミス、パウンドケーキ、ようかん

アスパラようかんとパウンドケーキは、通常の1/2程の価格で取引される細いアスパラガスを通常価格で買い取り、地元料理人が手間と技術を駆使して洗練されたお菓子に仕上げました。農家を支えたいという思いが込められています。
ティラミスには、香川の加工技術で作られたアスパラパウダーが使われています。大量に廃棄されているアスパラガスの軸下を、冷風乾燥と微粉の技術で粉に。
地元の技術で、地域に育つ新しい循環や連帯を感じさせるお菓子です。

あっという間になくなったアスパラガスのお菓子
社屋のテラス席にて気持ちの良い風に吹かれて交流タイム

16時半:交流会(ティーパーティー)終了

【参加者の声】

参加された方のアンケートには、「ちょうど自分の幸せは何かとか考えていたので、お二人の話は深く考えるきっかけになった」「違う会社の方と話せて、新たな発見もあったので、参加して良かった」「アスパラを使ったスイーツもおいしかった」などの感想が寄せられました。

今後も「よいことカイギ」は参加者と一緒に地域と共に暮らすための「よいこと」を探します…たくさんのご参加をお待ちしています!!

【今回の登壇者:青木社長ご出演中のラジオ】

FM香川にて「ちょっと世界へ♪ サンテックタイム」が放送中 (毎週月曜日 11:40~)

ぜひお聞きください!

KSBの詳しい取り組みは

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よいことカイギの前身イベント「おかやま100人カイギ」の様子はこちらから

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