地域の防災力を高めたい

こまめな情報発信で地域の防災意識を高めつつ
災害が起きたときに頼ってもらえるメディアに

八木 めぐみ

エフエム香川
制作技術部

2023年7月中途入社

八木 めぐみ

出身地:神奈川県

伊藤 佑将

KSB瀬戸内海放送
報道クリエイティブユニット

2009年入社

伊藤 佑将

出身地:高知県

地域に必要な情報を発信し続けるため、防災情報を常にアップデート。

おふたりは普段の仕事でどんなふうに防災に関わっていますか

伊藤僕は入社してからずっと報道の仕事をしてきたんですが、News Park KSBという夕方のニュース番組にはプロデューサーとして2021年1月の番組立ち上げから携わっていました。その番組を通して地域の話題を伝える上で、まちの安全や人々の命を守る情報も大切だと思い、2021年4月に「こつこつ防災」というコーナーをスタートさせました。

八木今も続いているコーナーですよね。

伊藤そうなんです。週に1回、3分程度のコーナーなんですが、単発の特別番組とかじゃなく短いコーナーでも、定期的に、それこそコツコツと発信することで見ている方に何か気づきや変化があるといいなと思っています。

八木内容はどんなものなんですか?

伊藤専門家への取材とか、防災イベントについて、あとは国の制度が変わったとか。

八木最近だと、線状降水帯の発生が都道府県単位で発表されるようになったとかですね。

伊藤そうそう。そういう情報も含めて、災害や防災に関するさまざまな情報をコツコツ発信しています。八木さんはどうですか?

八木エフエム香川では毎年9月の防災月間に合わせて「ぼうさいハンドブック」を発行しています。県内の保育園や幼稚園のほか防災センターなどに送付していて、2024年は9万部作りました。

伊藤9万部って結構な冊数ですね。

八木そうですよね。保存版としてお手元に置いて活用していただくことを想定して普遍的な情報を中心に載せていますが、コロナ禍やアフターコロナなど時代に合わせて必要な情報を載せることもありましたし、あとはこつこつ防災のように線状降水帯の話題など日々アップデートされる最新の情報も盛り込むようにしています。

伊藤毎年テーマを設けているんですね。

八木はい。2024年版では、能登半島地震や豊後水道地震などの時事情報も入れながら、まずは普段の暮らしから見直してもらえるような内容になっています。

災害時、メディアとしてどんな情報をどう伝えるか。

八木さんを含め、エフエム香川には防災士の資格を持つ人がたくさんいますよね。

八木そうなんです。私も入社した年に試験を受けて取得しました。今は社長も含め8人の防災士がいます。ラジオは災害時の情報源という役割があるので、敵を知るじゃないですけど、まず災害や防災の知識を得ることが重要だということで。

伊藤確かに、非常持ち出し袋に入れるものでもラジオが必ず挙げられるもんね。それに、家にいて停電していなかったらテレビから情報を得るかもしれないけど、外にいて車の運転中とかだったらラジオで情報をとろうとするよね。

八木そうなんです。香川のリスナーさんはとくにカーラジオで聴いてくださっている方が多いので、そういう意味でも非常時に頼れる存在にならなきゃなと思います。災害時にどういう情報発信をするかというのは、制作チームの会議でも話し合われて日々見直されているんですよ。

伊藤マニュアルみたいなものもあるんですか?

八木あります。ラジオの場合は強制的に緊急地震速報が入るようになってるんですけど、そのあとにどんな情報を伝えるかという災害時対策マニュアルがあります。2024年8月8日の日向灘の地震のときはちょうど生放送中に緊急地震速報が入って、そのあとでパーソナリティが、「落ち着いて行動してください、車を運転中の方は急ブレーキを踏まずハザードランプをつけてゆっくり端に寄って止まってください」とか、「家にいる人は身を守る行動をとってください」といった声かけをしました。それから地震の詳しい情報を伝えました。

伊藤緊急地震速報って、聞いた方もちょっと慌ててパニックになるから、そのあと落ち着いて情報を伝えてくれるのはありがたいですよね。

八木テレビの場合はどうですか?

伊藤うちもちょうど番組中でした。緊急地震速報のテロップは自動で出るようにしているんですが、そのあとの対応としては、高松市のライブカメラの映像を出してアナウンサーが注意喚起をしつつ震度の情報を随時伝えました。番組中に緊急地震速報が出た経験が、僕は今までなかったから、今回のことでいろいろと課題も見つかった感じかな。

八木マニュアルはありながら実際に使い慣れているものではないし、状況に合わせた対応をする必要もありますよね。

伊藤揺れの大きさによって対応も違ってくるし、そのときの状況に応じてどんな情報を出すか、あとどういう順番で出すかっていうことも考えないといけない。その場その場での心構えと訓練が必要だなと、今回の経験を通して改めて思いました。

八木ぼうさいハンドブックでも「非常時用のメディアとしてラジオを活用してください」と伝えているんですが、それを作りながら同時に自分たちもちゃんと頼りにされるメディアでいなきゃいけないなと、身が引き締まる思いもしています。

あらゆる情報を地域の人たちに伝える仕事。その楽しさと責任感。

話は変わりますが、お二人が今の仕事に就いたきっかけを教えてください。

八木ちょっと言いにくいんですが、はじめからラジオの仕事に興味があったわけじゃないんです。前職では美術館の学芸員をしていて、2019年の瀬戸内国際芸術祭ではじめて香川に来たのがきっかけでこの土地が大好きになって。ここに住みたいという気持ちが先行して、それから仕事を探した感じでしたね。

伊藤学芸員のときはどんな仕事をしていたんですか?

八木主に教育普及とか広報を担当していて、美術館に取材に来る記者さんの対応とか、SNSやホームページでの情報発信などの仕事をしていました。そういう意味では、広く人々に情報を伝えるという意味で、今の仕事と少しつながっているかもしれません。伊藤さんは入社してからずっと報道ですよね? 災害現場にも行かれたことはありますか?

伊藤2018年の西日本豪雨のときは記者として現場で取材していました。特別警報が出て、真備町にも取材に行って。

八木あの現場に行ってたんですね。

伊藤現地で警察や消防にも最新の情報を確認しながら、自分の安全も確保しつつ被害の状況も伝えないといけない。どこが安全でどこがそうじゃないかっていう判断は、本当に難しいなと思いました。

八木でも災害報道はメディアの使命でもありますよね。

伊藤それはあるね。僕も元々マスコミ志望とかじゃなくて、なんとなく面白そうと思ってこの会社に入ったんだけど、報道の仕事を続けているうちに発信することの楽しさもわかるようになって。それとやっぱりマスコミの大きな役割の一つである災害報道。岡山・香川は災害が少ない地域だと言われてはいるけれど、実際に西日本豪雨では大きな被害が出たし、南海トラフ地震も確実に近づいてきている。平穏な毎日のなかでときどき「油断してませんか?」「ちゃんと備えてますか?」と注意喚起するためにも、被災地を取材したり、日々コツコツと防災情報を発信したりすることは大切だと思います。

防災に関する情報や災害への備えをもっと身近なものに。情報発信者としての思い。

地域に情報を発信する上で大切にしていることはありますか

伊藤人って、何かしらきっかけがあると動くじゃないですか。現に、8月8日の地震の後、スーパーやドラッグストアの水が品薄になりましたよね。あのときは南海トラフ地震臨時情報が出ていて、みんなの危機感も高まっていたけど、そうじゃない平常時にも防災の情報を出し続けることで、何か少しでも注意喚起するきっかけになったらいいなと思います。

八木非常時や緊急時じゃなく、普段の生活のなかで情報に触れるっていうのも大切ですよね。

伊藤そう。敷居が高いものじゃなく、接しやすく、受け取りやすい形でいろんな情報をどんどん出していけたら。

八木私も普段の生活からっていうところは同じで、普段の暮らしになじむ形で楽しく防災に取り組んでほしいという思いがあります。たとえばローリングストック。普段食べるものと非常時の食事を分けるのではなく、日持ちのするレトルト食品などを用意しておいて、食べた分だけまた買い足していくという考え方です。ローリングストックを口実にちょっとリッチなレトルトカレーや好きなお菓子を買ったりして、日常生活のなかで楽しく備えられたらと思います。

伊藤僕が好きなカップ麺を買い置きしているのが、まさにそれですね。避難所に行くときは非常持ち出し袋が役立つけど、在宅避難の場合は慣れた場所でいかに日常に近い暮らしを送れるかが、非常時のストレスを軽減するのに役立つし。

八木そうなんです。アウトドアが好きな人は、災害時にも役立つアウトドアグッズを用意するというのもいい方法だと思います。あとはエフエム香川のぼうさいハンドブックも、毎年情報を更新して発行しているので、ぜひ毎年ゲットしていつでも情報に触れられるようにしてもらいたいですね。

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