地域の伝統食を
未来へつなげる

テレビだけじゃない。
番組・イベント・デジタルコンテンツを組み合わせ、地域の食の魅力を最大限伝える

木多 颯介

ウィザード
高松制作部 ディレクター

2018年新卒入社

木多 颯介

出身地:岡山県

井上 秀樹

メディアミックス研究所
ライブメディア制作室

2007年中途入社

井上 秀樹

出身地:香川県

笠原 慎太郎

KSB瀬戸内海放送
デジタル事業ユニット

2014年新卒入社

笠原 慎太郎

出身地:広島県

※所属は対談時のものです

Park KSBでは、さまざまなコンテンツを通じて、地域の食文化を発信しています。
2019年度に始まった「じぶんで考える食の学校」では、地域の子どもたちが食を通して自分たちの未来を考えるためのワークショップを企画・運営しています。
2023年度はその取り組みがパワーアップ。岡山・香川でも愛されてきた郷土料理「バラ寿司」をテーマに、体験イベントやテレビ番組などを通して幅広く食育活動を行いました。

じぶんで考える食の学校
バラ寿司特設サイト 

普段の仕事内容と、このプロジェクトでの役割を教えてください。

笠原僕はデジタル事業ユニットという部署で、番組やイベントなどのコンテンツにデジタルの力を掛け合わせ、新しい価値やビジネスを生み出すためのアイデアを考えています。
このバラ寿司の取り組みでいうと、僕自身は報道で記者やディレクターなど映像制作の 経験をしてきたこともあって、主に番組とデジタルコンテンツのプロデューサーを担当しました。あとはプロジェクト全体を見ながら、その他の企画立案やスケジュール調整をはじめ、イベントなどにも関わりました。

天野私は営業部門のサポートをしながら、デジタル事業ユニットの業務をしていました。バラ寿司の取り組みでは主に、子どもたちとプロの料理人が考えた「未来につなぐバラ寿司」を子ども食堂などでも作って食べてもらえるよう、バラ寿司の輪を広げるための活動に関わっていました。

井上僕はメディアミックス研究所に所属していて、主に、イベントの企画・運営のサポートなどの業務をしています。
バラ寿司の取り組みでは、2023年11月に岡山・香川それぞれで実施した体験イベント当日のスケジュール管理や準備物の調達、参加者の安全管理など,イベントの進行に関わる部分を基本的にサポートしていました。

木多僕はウィザードの所属で、番組のディレクターをしています。
バラ寿司の取り組みでは、2024年2月17日放送の「ばら寿司食べたくなるTV」のディレクターを担当しました。
この番組は、YouTubeで見逃し配信もしていますよ。

このバラ寿司の取り組みは番組放送以外にもデジタルコンテンツやイベントなど盛りだくさんのプロジェクトだったんですね。どんな想いをもって取り組みましたか?

笠原そうですね。今回のバラ寿司の取り組みに関しては、もともとKSBが2019年度から実施している「じぶんで考える食の学校」から拡がったもので、これまで培ってきたものを生かせる形で事業展開できた例だと感じています。いろいろなものが同時進行に動いていくんですけど、僕の場合は、動画制作からスタートしたんですよね。動画をイベントでも見てもらうし、ホームページでも見てもらいたいし、それらの取材で聞いた情報を番組に反映していくという狙いもありました。
そのうえで、お互いがシナジーを生むようにということを意識していましたね。だから番組も結構早めから…イベントの企画を作るときからどうあるべきかを考えていたかな。

木多イベントの記録映像としてだけの番組にはしたくなかったんですよね。僕は番組ディレクターとして現場に行ったので、バラ寿司に関わる生産者や料理人の生の声を聞かせていただく機会が多かったです。その中で意識したのは視聴者の目線。「バラ寿司とは何ぞや?」というところに重きを置いて、はじめての人にもわかりやすい番組づくりを心がけました。

笠原プロデューサーとしては、事業全体の目的を達成するためにどういう番組にするかを考えると、イベントはその中の一部であって、イベントの参加できなかった人にも届くような番組にしたいという想いがありました。

木多で、番組が「ばら寿司食べたくなるTV」っていう題名になったんですよね!

天野わかりやすい!

井上確かに、今回のイベントに参加した子どもたちの中にも初めて「バラ寿司」を知るという子も多かったように思います。番組を見た子どもにもそういう子がいたでしょうし、年配の方も「昔は食べたことはあるけど今はほとんどない」っていうような人も意外と多いかもしれませんね。

笠原そう、だからバラ寿司自体の魅力を知ってもらい、番組を見た人が「おいしそう」とか「食べたい」という気持ちになって、まずは食べてもらう…これが番組を通して一番実現したいことでしたね。

木多ところで、僕は主に番組の担当でしたけど、井上さんや天野さんが関わったイベントはどんなものだったんですか?

井上岡山と香川でそれぞれ2023年11月にイベントを実施しました。岡山は、「循環」をテーマに2泊3日の体験プログラムを通して、「未来の晴寿司」のレシピを、香川は「健康」をテーマに3日間の体験プログラムを通して、「カラフル健康バラ寿司」のレシピを開発しました。岡山・香川でそれぞれ、小学4年生から6年生までの子どもたち20名が参加しました。まず、イベントに参加してくれた子どもたちの意識が高くて驚きました。イベントで実際に「未来につなぐバラ寿司」のレシピを考えるときに、これまで学んできた食材のことや歴史を踏まえながら、大人では考えられないようなレシピを考えてくるので、僕自身も刺激を受けて勉強になりました。

天野子どもの発想って豊かでおもしろいですよね!

井上そうなんですよ。特に岡山のテーマの「循環」は、なかなか難しいテーマかなと思っていたんですけど、牡蠣殻を肥料にして米を育てる「里海米」や、蒜山で作られた牧草やトウモロコシを飼料にして育てる「蒜山ジャージー牛」など、生産者の方々を訪問し循環を意識した食材に実際に触れてもらうことで、子どもたちの理解が深まっていたのかなと思います。それがレシピにも反映されていたように感じます。

笠原子ども達に元気を与えようって思ってやっているんだけど、反対にこっちが元気をもらうという…

井上本当にそんな感じです。

天野井上さんが関わったイベントで子どもたちとシェフが考えた、「未来につなぐバラ寿司」は、その後「約3000食のバラ寿司の輪を広げていく」という目標を掲げて子ども食堂などに広げていきました。
私はその活動で、各所への企画案内や食材・レシピの提供などに関わったのですが、その時に出会った子ども食堂などを運営している地域の方々が本当に頼もしかったという印象が残っています。ただバラ寿司を作って食べるのではなく、子どもたちに地域の伝統食やそれに関わる生産者の思いを知ってもらいたいということにも共感してもらえました。
地域の子どもと大人がわいわい集まって、伝統食から知識や体験を何か1つでも持って帰ることができるきっかけになっていたらうれしいです。

笠原本当に地域の人に支えられて成り立っている企画ですよね。

これから、地域の伝統食を伝えていくうえで取り組んでみたいことはありますか?

木多そう!僕は岡山県の北の方出身なんですけど、バラ寿司の取材をしていた時に、「岡山県の北の方はバラ寿司食べないでしょ?」と言われ、確かにそのかわりによくバッテラが食卓に出ていたことを思い出しました。

笠原あー!あのサバの酢漬けがのっているお寿司の?

木多昔は魚を新鮮なまま山に持って行くことができなかったから酢漬けにしたものしか食べられなかったそうです。伝統食って、その土地の食材を使うことが多いと思うのですが、「バッテラ」のように地域性や環境をテーマに、掘り下げて番組を作っても面白そうだなと思っています。

天野おもしろそう!
KSBの取り組みが、誰かにとって今まで見向きもしなかった食材を知るきっかけになったり、地域の食材とか伝統食に興味を持つことにつながったりすればいいなと思います。今回の企画で意外だったのは、子どもって食べ慣れないものでも食べてくれるということです。
次は「山菜や雑草を料理してみる」みたいな企画もいいかもしれません。私は小さいころにツクシを摘んで母親と一緒に料理した記憶があるのですが、そういう経験をした子どもって今はどのくらいいるのかなと思っています。

木多確かになかなか食べる機会はないかも(笑)

井上食はもちろん、普段の生活ではなかなか味わえないような体験もさせてあげたいですよね。
イベントの釣り体験では、1匹釣れただけですごく盛り上がりましたし、収穫体験では、好き嫌いがあっても収穫しているところを見ると食べてみようという気になっている子どもも多いように感じました。こういう体験がもっといろんなところで出来るような環境をつくってあげたいですよね。

天野今回の農業や漁業体験のような、子どもたちが触れて経験できる場を地域に途切れさせないことが大切ですよね。それと、今回子どもたちにオリジナルのバラ寿司を考えてもらったように、「どうすれば今あるものを未来につなげていけるだろう」ということを一緒に考えることも続けたいです。

笠原昔からの伝統を知ることはもちろん大事なことだと思うんですけど、完全に昔のままである必要はないというか、時代や自分たちの好みに合わせて柔軟に変えていってもいいということを、この企画を通して僕も学ばせてもらったので、伝統も大切にしつつ新しい価値観を作って、次の世代に繋げていけたらと思いますね。

この思いを語ってくれた
人たちが働く会社

その他の取組み

仲間を育む環境づくり

グループ会社一覧
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報